

2026年1月21日、「志免町民の生活支援を考える会」と「志免の保健室・事業者ネットワークしめ実行委員会」による第15回合同定例会を開催しました。
今回の定例会では、コンパッションタウン志免の実現に向けて、地域で起きているさまざまな「生活のしんどさ」を個人の問題としてではなく、社会の構造として捉え直し、次の一歩を決めることを目的に話し合いを行いました。
なぜ「しんどさ」が個人に押しつけられてしまうのか

地域には、次のような場面が数多くあります。
- 体調が悪くても、生活のために無理をして働かざるを得ない
- 買い物や移動が困難でも、頼れる人がいない
- 子育てや教育について相談したくても、どこに相談すればよいか分からない
- 制度はあるが、生活の実態に合っていない
こうした場面は、本人の努力不足や性格の問題として受け止められがちです。 しかし本当にそうなのでしょうか。
今回の定例会では、「困っている人が弱いのではなく、そうならざるを得ない構造があるのではないか」という視点から議論を進めました。
地域の課題は「構造」として捉え直す必要があります
個人の頑張りだけでは、支え合いは続きません
地域の生活課題は、個人の頑張りや善意だけでは解決できません。 課題の背景にある構造を見える化し、横につながる仕組みをつくることが必要です。
今回の定例会で行った整理の方法


今回の定例会では、「具体 → 抽象 → 転用」という整理方法を用いました。
まず、参加者の皆さんに「最近、放っておけないと感じた“しんどい場面”」 を付箋に書いていただきました。
ここでは、解決策や意見を書くのではなく、実際に起きた「場面」だけを書き出すことを大切にしました。
付箋に書かれた、放っておけない「しんどい場面」
付箋には、次のような内容が書かれていました。
- 買い物に行った高齢者が、セルフレジを使えず困っていた
- 身寄りのない方の介護施設探しが非常に難しかった
- 生活保護の申請を勧めたが、社会的なイメージへの抵抗が強かった
- 学校や子育てについて、どこに相談すればよいか分からない
- バスの時間や交通手段が合わず、通院が難しい
これらは、介護・生活お困り・子育て・移動・買い物など、分野も立場もさまざまです。
分野を超えて見えてきた共通の背景
付箋をホワイトボードに貼り出し、似た内容を寄せていくと、次のような共通点が浮かび上がりました。
- 制度と生活の実態がずれている
- 情報が届かず、相談先が分からない
- 一部の人や専門職に負担が集中している
- 「できないこと」が周囲に理解されにくい
つまり、これは特定の誰かの問題ではなく、多くの人が同じ構造の中でしんどさを抱えていることが分かったのです。
仕組みを見直すことで、支え合いは続けられます
地域の課題解決には、人を責めるのではなく、仕組みを見直す視点が欠かせません。 構造を共有することで、初めて持続可能な支え合いが可能になります。
すべてのテーマは重要。その上で考えた優先順位

今回グループ化されたテーマは、どれも重要で、優劣をつけられるものではありません。
一方で、限られた人員と時間の中で前に進むためには、優先順位を意識しながら動くことも必要です。
そこで今回の定例会では、現在すでに稼働している 「暮らし方ラボ」 の動きを中心に据え、そこから展開していく方向性を確認しました。
暮らし方ラボとは、「誰と・どこで・どう暮らすか」を軸に、生活の不安や制度とのズレを考える取り組みです。
- 誰と、どこで、どう暮らすのか
- ひとり暮らしや身寄りのない人の不安
- 制度と生活のズレ
といった、多くの課題と重なり合う“軸”となる取り組みです。
次回に向けた行動|各ラボの進捗と課題を共有します
話し合いで終わらせないため、次回の行動も明確にしました。
次回の定例会で行うこと
- 暮らし方ラボの進捗状況の共有
- 実際に動いてみて見えてきた課題やつまずきの共有
- 次の一歩につなげるための整理
完璧な成果を求めるのではなく、動いたからこそ見えた現実を持ち寄ることを大切にします。
まとめ|感情を構造に、構造を行動へ
第15回合同定例会では、
- 現場の「しんどい場面」を言葉にする
- 個人の問題ではなく、構造として整理する
- すべてを一気に解決しようとしない
- 確実な一歩を決める
というプロセスを、参加者全員で共有しました。
コンパッションタウン志免の実現に向けて、これからも感情を構造に変え、行動につなげる取り組みを続けていきます。











この記事では、第15回合同定例会で行った議論の流れと考え方を共有し、地域で支え合う仕組みづくりのヒントをお伝えします。